AI資金調達に「オレンジ」信号、豪年金基金幹部が警告 09-Dec 10:55

オーストラリアの年金基金アウェア・スーパーのサイモン・ワーナー最高投資責任者は、世界の人工知能(AI)業界における資金調達契約の一部に「オレンジ」色の警告が点灯しているとの見方を示した。ただ、同業界の現在のバリュエーションは収益の伸びによって裏付けられているとした。

2026年はAI業界の経済モデルの道筋が最大の市場リスクになるとも指摘した。

ワーナー氏はロイターのインタビューで 「過去数年間の大半において、大規模言語モデルだけでなくデータセンターやAIを支えるインフラ全体への設備投資が内部留保をはじめとする非常に安定した資金を原資に行われてきたことに、われわれは大きな安心感を抱いていた」と述べた。

その上で「過去半年ほどでこれがやや弱まり、循環的な資金調達やコンデュイットファイナンスが増えている」とし、「赤信号がともるようなものはないが、オレンジ色が点滅するものは確かにある」と語った。

また、一部の投資家はAIやハイテク関連株のバリュエーションに依然として警戒感を抱いているとした上で、設備投資水準が低下し始めれば、こうしたバリュエーションにリスクが生じると述べた。