インテル新CEO、半導体受託生産事業の大幅変更を検討=関係筋 02-Jul 11:54

米半導体大手インテル(INTC.O)のリップ・ブー・タン最高経営責任者(CEO)が、大口顧客を獲得するため受託生産(ファウンドリー)事業の大幅な変更を検討していることが分かった。2人の関係筋がロイターに明らかにした。

3月に就任したタン新CEOはパット・ゲルシンガー前CEOが注力していた「18A」として知られる製造プロセスについて、新規顧客に対する訴求力を失いつつあると口にし始めたという。

18Aが遅れに直面する中、ライバルの台湾積体電路製造(TSMC)(2330.TW)の「N2」テクノロジーは生産に向けて順調に進んでいる。

この課題に対するタン氏の暫定的な答えは、TSMCより優位に立てると期待する次世代製造プロセス「14A」により多くのリソースを集中させることだという。

関係筋の1人によると、インテルが開発に数十億ドルを費やした18Aとその派生プロセス「18A-P」の外部販売を諦めるには評価損を計上しなければならなくなる。

ロイターの取材に応じた業界アナリストによると、こうした評価損の規模は数十億ドルとは言わないまでも、数億ドルに達する可能性がある。

タン氏は早ければ月内に開く取締役会に向け、18Aを新規顧客に売り込むのをやめるかどうかも含めた議論の土台を用意するよう社内に命じたという。

インテルはこのような「仮定のシナリオや市場の憶測」についてコメントしないとしている。