12月19日の日銀金融政策決定会合を経て、「利上げしたのになぜ円安になったのか」という照会を筆者は頻繁に受けている。この点、日銀における公表文や植田和男総裁の会見など、情報発信のまずさに終始する議論が目立つが、そもそも限られた手札で戦わされている日銀に過剰な期待を寄せ過ぎるのも正しくないはずである。
12月の金融政策決定会合で日銀が0.25%の利上げをしたにもかかわらず、円安進行が止まらない。これから年末年始にかけて、やや投機的な取引が増えて予想以上に円安が進むのではないかと強く警戒される。筆者は、次の利上げが多くの人が考えるよりも前倒しで行われる可能性が高まっているとみる。