スウェーデンの通信機器メーカー、エリクソン(ERICb.ST)が15日発表した第3・四半期決算は、北米での高速通信規格「5G」機器の需要回復を背景に、売上高と中核利益が予想を上回った。通信機器市場は改善の兆しが見られると指摘した。
純売上高は前年同期比4%減の618億スウェーデンクローナ(59億2000万ドル)だったが、予想の616億クローナを上回った。北米の売上高は50%以上増加し204億クローナとなった。
ラース・サンドストロム最高財務責任者(CFO)はインタビューで「北米は非常に低い水準から回復しつつある」とし、前年同期が低水準だったため伸び率が大きくなったが、非常に好調だったと語った。
欧州と中南米の売上高は2%減、その他の市場は2桁減だった。昨年好調だったインドも大きく減速した。
地域構成の変化により、調整後の粗利益率は39.2%から46.3%へ大幅に上昇した。
減損を除く調整後中核利益は73億3000万クローナと、前年の39億クローナから増加した。LSEGがまとめたアナリストの平均予想57億5000万クローナを上回った。