米IT大手IBM(IBM.N)と米ネットワーク機器大手のシスコ・システムズ(CSCO.O)は20日、離れた距離にある量子コンピューター同士を接続することを計画していると発表した。2030年末までに計画が実行可能であることを示す目標を掲げている。
この動きは、量子インターネットへの道を切り開く可能性がある。ただ両社の幹部は、こうしたネットワークには現時点で存在しない技術が求められる上、大学や連邦研究機関の支援を受けて開発する必要があると訴えた。
量子コンピューターは、既存のコンピューターでは何千年もの時間を要するような物理、化学、コンピューター・セキュリティーの問題を解決できると考えられている。だが量子コンピューターは間違いを起こしやすく、信頼できる量子コンピューターの構築はIBM、アルファベット傘下のグーグルといった企業が取り組んでいる課題の1つだ。IBMは2029年までに運用可能な量子コンピューターの構築を目指している。
シスコは今年、量子コンピューター同士を接続する方法について調査する研究所を開設した。
IBMとシスコはまた、これらの開発に必要な全ての要素を編成するオープンソース・ソフトウエアを公表する方針だ。