EU、アップルの広告と地図を「ゲートキーパー」候補と指摘 アップルは反論 28-Nov 17:56

欧州連合(EU)欧州委員会は28日、米アップル(AAPL.O)が提供する「Apple Ads」と「Apple Maps」が、デジタル市場法(DMA)の定める「ゲートキーパー」に該当する可能性が高いとの見解を示した。これに対しアップルは即座に異議を唱えた。

ゲートキーパーに指定されると、コンテンツの管理、公正な競争条件の維持、消費者がサービスを乗り換えやすくする措置など、厳格なルールの順守が求められる。

DMAでは、月間アクティブユーザー数4500万超、市場時価総額750億ユーロ(790億ドル)超の企業で、事業者向けに中核プラットフォームサービスを提供する企業をゲートキーパーに指定する。

欧州委によると、アップルからの申告内容が、ゲートキーパー指定に必要な基準を満たしていることが確認された。欧州委は今後45営業日以内に、ゲートキーパー指定の是非を判断する。指定された場合、アップルには6カ月以内の順守が義務付けられる。

アップルは28日、事前通知に対して正式な反論書を提出したとし「欧州委に対し、Apple AdsとApple Mapsが指定されるべきでない理由を説明する機会を楽しみにしている」と述べた。

アップルによれば、Apple AdsはEU域内のオンライン広告市場で大手とは言えず、グーグルやメタ、マイクロソフト、TikTok、Xなど競合に比べてシェアは極めて小さいという。

またApple Mapsは、Google MapsやWazeなど他の地図サービスと比べ、EU域内での利用が非常に限られているとした。