調査会社ガートナーは8日公表したリポートで、AI(人工知能)投資の大幅な拡大を2029年まで継続できる自動車メーカーは全体の5%にとどまり、現在の95%超から大きく減少するとの見通しを示した。
強固なソフトウエア基盤を持ち、テクノロジーに精通した経営陣の下で「一貫した長期的視点でAIに取り組む」企業だけが優位に立ち、AI分野の競争格差が広がる可能性があるという。
ガートナーのアナリスト、ペドロ・パチェコ氏はロイターに対し、多くの従来型の自動車メーカーが、テスラ(TSLA.O)やBYD(002594.SZ)といったEV大手に追いつこうと努力しているものの、組織内の障害や時代遅れの考え方が足かせとなっていると指摘。
成功のためには企業が「デジタル・ファースト」の組織へ変革し、内部の障害を取り除き、技術を経営最優先事項として扱う必要があるとし、ソフトウエア部門の責任者が最高経営責任者(CEO)に直接報告する体制も重要だと述べた。
同氏は「ソフトウェアに長けていない企業は必然的に苦戦するだろう」と述べた。