米国のハイテク業界を代表する業界団体の情報技術産業評議会(ITI)は4日、ヘグセス米国防長官が人工知能(AI)新興企業アンソロピックを「サプライチェーン(供給網)上のリスク」に指定すると表明したことに懸念を示す書簡をヘグセス氏に送った。その上でITIは「連邦政府の機関および構成組織にサービスを提供する米国企業の最高クラスの製品やサービスに対する政府のアクセスを損なうことになる」と警告した。ロイターが書簡を確認した。
半導体大手エヌビディア(NVDA.O)やアマゾン・ドット・コム(AMZN.O)、アップル(AAPL.O)などが加盟するITIが、アンソロピックを支持する姿勢を示した格好だ。書簡はアンソロピックの社名を出さずに「調達を巡る論争を受けて、国防総省がサプライチェーン上のリスク指定を検討しているという最近の報道を懸念している」と表明した。
ITIのジェイソン・オックスマン最高経営責任者(CEO)は「サプライチェーン上のリスク指定などの緊急権限は真の緊急事態のためにあり、通常は外国の敵対勢力と指定された組織に限定される」とし、民間企業がサプライチェーン上のリスクをもたらすかどうかを検討するには、連邦調達安全保障評議会(FASC)を通じて対応すべきだと訴えた。ITIの会員企業の多くは連邦政府と連携し、国防総省にも「任務に不可欠な能力」を提供するとしており、サプライチェーン上のリスクに指定すれば混乱を招くことになると暗にけん制した。
トランプ政権が「戦争省」に改称した国防総省は、あらゆる書簡と同様に「適切な形で差出人らに直接対応する」とコメントした。