インド当局がスマートフォンメーカーに対し、セキュリティー対策を強化するために政府に対してソースコードの提出や、ソフトウエアの変更を義務化することを提案している。これに対し、米アップル(AAPL.O)や韓国サムスン電子(005930.KS)などの大手メーカーが水面下で反対している。
関係者4人の話と、ロイターが精査した政府と業界の機密文書によると、インド当局が提案している83項目のセキュリティー項目には主要なソフト更新時に政府へ報告する義務などが含まれている。これらは国際的に前例がなく、企業独自の技術情報が漏洩するリスクがあるとメーカー側は反論している。
7億5000万台弱と世界2位のスマホ市場となっているインドでは、オンライン詐欺や利用者データのハッキングが増加している。これを受け、モディ首相はセキュリティーを改善させる方針を打ち出している。
インド電子・情報技術省のクリシュナン事務次官は10日、ロイターに対して「業界のあらゆる合法性の懸念にオープンな姿勢で対応する」とした上で、「さらに解釈は時期尚早だ」とコメントした。
同省はロイターの記事配信後の11日夜、提案について「モバイルセキュリティーの適切かつ強固な規制の枠組み」を構築することが目的だとし、業界とは「技術と法令上の課題をより深く理解する」ため「日常的に」対話しているとの声明を出した。スマホメーカーからソースコードの提供を求めることを検討しているとの報道については「その主張を否定する」としたが、ロイターが引用した政府や業界の文書に関する詳細な説明やコメントを避けた。
調査会社カウンターポイント・リサーチの推計によると、ともに米グーグル(GOOGL.O)の基本ソフト(OS)「アンドロイド」を採用した小米科技(シャオミ)(1810.HK)のインドのスマホ市場でのシェアは19%、サムスンは15%となっている。一方、アップルは5%にとどまっている。
アップルとサムスン、グーグル、シャオミ、およびインドの業界団体のMAITはいずれもコメント要請に応じなかった。