ドイツの出版社や広告主は10日、独占禁止当局に対し、米アップル(AAPL.O)のアプリに関するルール変更案について、問題の解決に不十分だとして罰金を科すよう求めた。
問題になっているのは、アップルが導入した「アプリのトラッキングの透明性(ATT)」と呼ばれるプライバシー保護機能だ。ドイツの独占禁止監視機関は昨年2月、アップルが市場での強い立場を乱用したとして調査を始めた。
これを受け、アップルは昨年12月、自社のサービスと他社アプリの双方に同じ形式の許可確認画面を表示し、文言やデザインも統一することを提案した。さらに、開発者が広告目的でのデータ利用について、ユーザーの同意を得やすくする手続き簡素化も提示した。
しかし広告業界をはじめとする各団体は、こうした変更案では根本的な問題は解決しないと反論した。ドイツ広告連盟のベルント・ナウエン最高責任者(CEO)は、「アップルは引き続きデータを握る立場にあり、誰が広告に役立つデータにアクセスできるのか、また企業が最終的な顧客とどうやってやり取りできるのかを決め続けることになる」と述べた。
各団体は当局に対し、アップルの変更案を却下し、ATTの使用停止を命じた上で罰金を科すよう求めた。ドイツの独占禁止法に違反したと認定された企業には、年間の世界売上高の最大10%に当たる罰金が科される可能性がある。