米アルファベット(GOOGL.O)傘下のグーグルは28日、米マイクロソフト(MSFT.O)のクラウド事業に関する欧州連合(EU)での独占禁止法違反の申し立てを取り下げた。
グーグルは昨年、マイクロソフトが反競争的行為によって顧客を自社のクラウドプラットフォーム「Azure(アジュール)」に囲い込んでいるとし、EUの欧州委員会に訴えていた。
グーグル・クラウド・ヨーロッパのシニアディレクター、ジョルジア・アベルティーノ氏はブログへの投稿で、欧州委がクラウド分野での問題行動について別の方法で調査すると発表したことを受け、申し立てを取り下げたと説明した。
欧州委は今月、米アマゾン(AMZN.O)とマイクロソフトのクラウドサービスに関し、デジタル市場法(DMA)に基づき3つの市場調査を開始した。調査は1年以内に完了する予定で、両社のサービスは「ゲートキーパー」に指定される可能性がある。ゲートキーパーに指定された場合、市場開放やユーザーへの選択肢の提供が義務付けられる規制の対象となる。