米通信大手ベライゾン(VZ.N)は20日、コスト削減と事業再編に取り組む中、1万3000人以上の人員を削減すると発表した。1回のレイオフとしては同社史上最大規模となる。
また、直営のリテール店舗179店をフランチャイズに転換し、1店を閉鎖する計画も発表した。
10月に就任したばかりのダン・シュルマン最高経営責任者(CEO)は従業員宛てのメモで「現在のコスト構造により、顧客への価値ある提案に多額の投資を行う余地が限られている」と説明。「業務を簡素化する必要がある」と記した。
同社広報担当者は「これはベライゾンにとって、通信プロバイダーとしてのリーダーシップを取り戻すために、優先順位を再設定、再構築、再調整する機会だ」と述べた。
ロイターなどは先週、ベライゾンが約1万5000人の人員削減を計画していると報道。対象の大部分は米国の従業員だ。
シュルマン氏はまた、ベライゾンはレイオフされた従業員が「AI(人工知能)時代を迎えるにあたって、機会と必要なスキルセット」に集中できるよう、2000万ドルのキャリア移行基金を設立すると述べた。
ベライゾンは人員削減は同社のAI活用によるものではないと説明した。
ベライゾンは2024年末時点で、米国で約10万人の従業員を抱えており、そのうち約7万人は非組合員。同社は過去3年間で約2万人の人員削減を行った。