今週の外為市場はドル高/円安基調が続くとみられ、160円超でドル/円が推移する中で実弾介入など政府の対応が注目となる。イランの情勢は悪化の一途をたどり、原油の供給不足もすぐに解消されないとみられる中で、影響の長期化を織り込む段階となる。市場の関心はイランの行方の一点に集中しており、米国で予定される複数の重要指標への反応も限られそうだ。
予想レンジはドルが158─162円、ユーロが1.135─1.165ドル。
攻撃開始から1カ月が経ち、イラン情勢は「停戦合意どころかどんどん悪化している」(為替ブローカー)との声が聞かれる。ドルは朝方に160.47円まで買われ、為替介入が実施された2024年7月11日以来の高値を更新。「調達コストなど物理的な影響が既に出始めている。物価上昇や企業収益に及ぼす影響を織り込む段階となる」(三井住友銀行チーフ為替ストラテジストの鈴木浩史氏)との見方が聞かれる。
ドルが160円超えて円安が加速する中。政府が一段と円安けん制のトーンを強めるのか、実弾介入に踏み切るのか、「政府の反応待ち」(三井住友銀の鈴木氏)となりそうだ。
ドル高主導の背景や投機筋のポジション動向を踏まえ、介入の効果が限られるとの指摘も多く聞かれるが、「効果の有無よりもやらざるを得ない状況に追い込まれるとの懸念の方が強い」(外為どっとコム総合研究所の神田卓也シニア為替アナリスト)という。
雇用統計を含む複数の重要指標の発表を控える週ではあるものの、イランのエネルギー施設に対する攻撃は6日まで再延期されていることもあり、指標に対する反応も限定的になりそうだという。
日本では日銀が短観を発表する予定。円安が進む足元の状況が日銀の利上げを後押しするとの見方は根強いが、日本以外もタカ派に傾く中で「日銀がようやく利上げしたとしても円を押し上げる力はなく、円買いがあっても一時的」(外為どっとコム総研の神田氏)とみられるという。
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