ハンガリー、米国と新たな金融協力協議開始へ=外務貿易相 10-Dec 08:55

ハンガリーのシーヤールトー外務貿易相は9日、同国のオルバン首相とトランプ米大統領が200億ドルの金融支援では合意しなかった一方、新たな金融協力へ向けた協議を開始することで一致したと明らかにした。

シーヤールトー氏は、トランプ氏がハンガリーへの資金拠出を否定したとする米メディア「ポリティコ」のインタビュー記事に反応した格好だ。

オルバン氏は11月、米政府との合意に基づき、複数のファシリティー(融資枠)から最大200億ドルの金融支援を受けられる可能性があると述べた。

来年に総選挙を控えるオルバン氏は先月7日、ホワイトハウスでトランプ氏と会談。ロシア産原油購入を巡る対ハンガリー制裁の1年間の免除を確保した。オルバン氏はその後、トランプ氏の承認があれば、米国との通貨スワップや柔軟与信枠(FCL)を利用できる可能性があると述べた。

トランプ氏はポリティコのインタビューで、ハンガリー経済を守る「金融の盾」について問われ、「いや、私はオルバン氏と約束していない。だが確かに彼は私にそれを求めてきた」と回答した。

シーヤールトー氏は9日、フェイスブックに、トランプ氏とオルバン氏の会談について「200億ドルに関連する実際の合意はなかったし、誰もそんなことは主張していない」と投稿。その上で「しかし、新たな形の金融協力とその形式、金融保護を提供できるメカニズムについて協議を開始することで合意した」と述べた。

ハンガリー政府高官はこれまで、米国の金融支援は、欧州連合(EU)の資金援助の代替策となる可能性があると示唆してきた。