欧州中央銀行(ECB)は31日付のブログで、足元のユーロ圏の燃料価格の上昇は、石油精製の利幅が最高水準付近まで上昇したことが一因となっていると指摘した。ここ数カ月に見られた拡大傾向に加え、8月にさらにマージンが上昇する可能性が高いとの見方を示した。
2月末に始まった米イスラエルによるイランへの軍事攻撃前、ユーロ圏のインフレ率は2%程度だったが、7月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は前年同月比2.9%上昇となった。北海ブレント原油先物は1バレル=90ドル近辺で高止まりしており、物価上昇が広範囲に波及する可能性がある。
ブログによると、ディーゼル燃料(軽油)におけるユーロ圏の小売価格の精製マージンはイラン交戦前に1リットル当たり0.10ユーロだったが、7月の1─3週には0.35ユーロに上昇。ガソリンで、2月の0.04ユーロから、7月は0.23ユーロに上昇した。今月20日の精製ディーゼル先物価格に基づくと、マージンは8月にピークに達した後、2027年末までに0.16ユーロに低下し、26年2月末に近い水準になると見込まれるとした。
中東の製油所の操業や輸送を巡る混乱のほか、ロシアの製油量の減少で世界の燃料供給がひっ迫し、精製マージンは拡大した。ロシアは今週、ディーゼル燃料とガソリンの輸出禁止措置を27年1月31日まで延長。世界的に供給ひっ迫が深刻化し、ロシア産燃料を購入していない地域でも価格が上昇している。
ブログは必ずしもECBの見解を示すものではない。