大手銀、G7通貨連動のステーブルコイン構想 三菱UFJ銀も参加 11-Oct 02:55

日米欧などの大手銀行グループは10日、主要7カ国(G7)の通貨に連動するステーブルコインの発行に向け、共同で検討していくと発表した。声明では「規制要件を順守しつつリスク管理を実践しながら、デジタル資産のメリットをもたらし、市場全体の競争を促進できるかどうかを検討する」と構想の目的を説明した。

参加するのは米金融大手バンク・オブ・アメリカ(BofA)(BAC.N)、シティグループ(C.N)、ゴールドマン・サックス(GS.N)、ドイツ銀行(DBKGn.DE)、スイスのUBS(UBSG.S)、三菱UFJ銀行[RIC:RIC:MTFGTU.UL]など。法定通貨と同等の価値で連動するブロックチェーン上の資産である「ステーブルコイン」を発行する構想だが、取り組みはまだ初期段階にあるという。

暗号資産(仮想通貨)は価格が高騰しているほか、トランプ米大統領が暗号資産を支持していることから関心が高まっており、さまざまな金融機関がステーブルコインの立ち上げ検討を発表している。フランスの銀行ソシエテ・ジェネラル(SOGN.PA)は今年、デジタル資産子会社を通じて、ドル連動のステーブルコインを発行した。ただ、今回の連合には加わっていない。オランダのING(INGA.AS)やイタリアのウニクレディト(CRDI.MI)など欧州の9行からなる別のコンソーシアムは9月、ユーロ連動のステーブルコインを発行する新会社を設立すると発表した。

暗号資産情報サイト「コインゲッコー」によると、ステーブルコイン市場では、足元で3100億ドル相当が流通。そのうち、エルサルバドルを拠点とするテザーが約1790億ドル相当と半分以上を占める状態という。