タイ中央銀行は7日、同国経済が競争力の持続的な低下などの課題に直面していると警告した。米国の関税や恒常的に割高なバーツが輸出の重しになるとの見方を示した。
中銀のピティ副総裁は記者団に「今年は不確実性が非常に大きい」と指摘。「政策余地は小さいが、全くないわけではない。必要と判断すれば活用する」と述べた。
中銀は政策フォーラムに先立ち公表した報告書で、昨年後半の国内総生産(GDP)成長率が前年同期比1.3%に達したとみられ、輸出は同9.1%増だったとした。
商務省によると、12月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.28%下落し、前月の0.49%下落に続いて、中銀の目標レンジである1─3%を大きく下回った。エネルギーや生鮮食品を除くコアCPIは12月に0.59%上昇した。
2025年通年のCPIは燃料や電力価格の低下を背景に、前年比0.14%下落した。同省は26年第1四半期のインフレ率がマイナス0.5─1%、通年では0.0─1.0%になると予測している。
中銀は、中期的なインフレ期待はなお目標レンジ内にとどまっているとしつつも、デフレの可能性は排除できないと指摘した。金融政策局のサッカポップ局長は「現時点でデフレリスクがあるとは考えていないが、注視すべき問題だ」と述べた。