タイ中央銀行のウィタイ総裁は16日、急激なバーツ高を抑制するため、金取引に関連する為替取引の監視を強化するとともに、商業銀行に外貨流入を注視するよう指示したことを明らかにした。
バーツは今年に入り対ドルで8.8%上昇。上昇率はアジア通貨で2位となっている。
総裁はバーツが今月、約2.5%上昇したと指摘。ドル安、年末の観光や輸出に伴う季節的な資金流入、株式・債券への資金流入が背景だと述べた。
また、金取引業者による取引も目立って増加しており、ドル売り/バーツ買いの動きが拡大しているとも指摘。
「特定期間における金取引業者の取引は為替取引全体の20%を占め、バーツのボラティリティーにつながっている」と述べた。
エクニティ財務相は15日、バーツが過度に上昇しており、国内経済に悪影響を及ぼしていると述べている。 もっと見る
アヌティン首相は16日、記者団に対し、中銀と協議してバーツ高に対応するよう財務相に求めたと述べた。