来週の外為市場では、米雇用統計後のドル売りの流れが続くかが焦点となる。連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨ではメンバーの利上げ姿勢が鮮明になるとみられるが、インフレ沈静化も見込まれる中で利上げ観測に変化があるかが注目される。円サイド要因では為替介入への警戒感が引き続き上値を抑える一方、財政懸念が意識されれば円売りとなる可能性がある。
予想レンジはドルが160.00―162.50円。ユーロは1.135―1.155ドル。
FOMC議事要旨は8日に公表される。利上げ主張が鮮明になることで雇用統計後のドル売りが巻き戻される可能性がある一方、米国の「利上げ期待を背景とするドル高はいったんピークアウトの段階に入っており、利上げ期待後退のフェーズは続く」(三菱UFJ銀行の井野鉄兵チーフアナリスト)との声も聞かれる。原油価格が落ち着いてガソリンをはじめとする価格が下落する中、インフレが加速するとは言い難いとの見方だ。
国内の予定では、7日に行われる30年債入札が注目との声もある。入札を受けて財政懸念や日銀の利上げが後手に回るビハインド・ザ・カーブへの懸念で金利が上昇した場合、「ドル/円相場が161円台への下落で介入警戒がある程度剥落したことを踏まえれば、円売りに再び傾く可能性がある」(国内証券のシニアストラテジスト)という。
政府が示した骨太方針の原案は「適切な金融政策運営が行われることも非常に重要」と明記した。日銀の利上げが困難との見方が円売りにつながったとの指摘もある一方、為替政策を巡る財務省発の情報発信や要人発言などから、円安や債券安など「市場動向に対する危機感が全体として強まっているようだ」(三菱UFJ銀の井野氏)として、ドル/円の上値を抑制するとの見方がある。
国内メディアでは、自民党の麻生太郎副総裁が40年ぶりの円安水準となった「為替の動向が気になる」と話したと報じられた。経済財政諮問会議で民間議員を務める永浜利広氏(第一ライフ資産運用経済研究所経済調査部の首席エコノミスト)は、日銀は今後も緩やかなペースで利上げを続けるべきとの考えを示し、緩やかなペースの利上げが行き過ぎた円安を是正する上でも大事だと指摘した。
国内では、9日の日銀支店長会議・地域経済報告(さくらリポート)のほか、10日に企業物価指数の発表も予定されている。
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