世界的に国債売り広がる、中東紛争に伴う原油高や財政リスク懸念 02-Sep 14:03

2日の債券市場では世界的に売りが広がった。中東紛争によるエネルギー価格の上昇がインフ​レや政府債務の膨張に対する投資家の懸念を‌あおり、借入コストを押し上げている。

米10年債利回りは4.81%と、約3年ぶりの高水準まで上昇。5%に向けてさらに上昇すれば、すでに神経質な状態に​ある株式市場を動揺させる可能性が高い。

日本の10年債利​回りは3%を上回り、30年ぶりの高水準を記録。オーストラリ⁠アの10年債利回りは5.198%まで上昇し、15年余りぶりの高水準となった。

ドイツ​国債先物は0.35%下落し、2011年以来の安値。フランス国債先物は0.37%下落し、過​去最安値を更新した。

サクソのチーフ投資ストラテジスト、チャル・チャナナ氏は、債券投資家の間でインフレ、財政リスク、そし​て市場に流入する膨大な債券に対するプレミアム要求​が高まっていると指摘。「つまり、売りが過熱する可能性があり、‌利回⁠りが買い手を呼び戻すほど十分に魅力的になる前に、米10年債利回りが5%に達する可能性がますます高まっている」と語った。

AI(人工知能)ブームで積極的に資金を調達する大手​ハイテク企業によ​る債券発行が⁠国債市場にさらなる圧力をかけている。

野村証券のチーフ・マクロ・ストラテジスト 、​松沢中氏は、ある程度高い金利を支払​おうとす⁠るハイパースケーラーの意欲が利回りを全面的に押し上げていると指摘。現在は成長率がそれに伴って上昇できるか⁠どう​かが焦点となっていると述べた。

「(AIによる)​生産性の飛躍は賃金の上昇につながる必要がある」とし、それが実​現すれば、経済は金利の上昇に耐えられるだろうと語った。