今週の外為市場でドルは底堅い展開が継続すると見込まれる。米国とイランの和平交渉は依然不透明なままで、報道などで流れる関連情報を見極めながらの取引となりそうだ。米国の利上げが意識される中でドルは円に対して買われやすい一方、政府・日銀による為替介入への警戒感もくすぶり、慎重に上方向を試す動きになるとみられている。
予想レンジはドルが158.00―161.00円。ユーロは1.1550―1.1750ドル。
ドル/円は足元、159円前後を中心にしたもみ合いが継続している。米イランの和平交渉期待が高まる局面では有事のドル買いの巻き戻しで、ややドルが売られているものの、下値は堅い。
今週は、3日に日銀の植田和男総裁の講演を控えており、発言内容に関心が集まる。6月会合での利上げが市場で意識される中、利上げを織り込ませるようなコメントが出れば波乱なく通過することが予想されている。
一方、「仮に利上げについて慎重な姿勢を強め、6月会合での利上げ観測が後退した場合は円売りが進みやすい」(T&Dアセットマネジメントのチーフ・ストラテジスト兼ファンドマネジャー・浪岡宏氏)との声が聞かれる。市場参加者の間では、為替介入の警戒水準として160円が意識されているが、同水準を上回る可能性もあるという。
米経済の面からも、ドルはサポートされやすい。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測が浮上しているほか、足元の米経済指標が底堅く、「米金利が高止まりした場合はドル買いが進みそうだ」と浪岡氏は話している。
ただ、市場参加者の為替介入への警戒感は依然根強い。財務省は5月29日、直近約1カ月間で11兆7349億円の為替介入を実施したと発表した。月次ベースでは過去最大の介入額となった もっと見る 。
市場では「10兆円程度が予想されていたため、大きな乖離はなかった。11兆円の介入が実施されていたからといって先々の介入警戒が和らぐことはないため、ドル/円が上方向を試すとしてもかなり慎重な値動きになるのではないか」(国内シンクタンク・アナリスト)との声が聞かれた。
※経済指標予測
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