米国のダラス連邦準備銀行とニューヨーク連邦準備銀行は今年第3・四半期末以降に、1兆3000億ドル規模と推計されるプライベートクレジット市場に関する試験的な調査を開始する。ニューヨーク連銀が5日発表した。
プライベートクレジットの拡大は、2008年の世界金融危機後に銀行融資が縮小したことを受けて、プライベートエクイティ(PE)ファンドによる企業買収の資金調達手段として始まった。市場はその後よりリスクの高い企業向け貸し付けの供給源へと成長し、高収益を求める投資家を引き付けてきた。
この分野は依然として伝統的な銀行業界と比べれば小規模だが、融資審査基準の質や透明性の欠如が懸念されている。
ニューヨーク連銀の声明によると、調査では借り手企業の規模に基づいて市場を以下の3つの区分に分類する。
アッパー・ミドルマーケット:利払い前・税引き前・減価償却前利益(EBITDA)が1億ドル超の企業
ミドルマーケット:EBITDAが3000万ドルから1億ドルまでの企業
ロワー・ミドルマーケット:EBITDAが3000万ドル未満の企業
調査結果は2027年第1・四半期に公表される見込み。
規制当局は、プライベートクレジット市場のデータ不足や、規制対象外であるこの業界に情報開示を強制できないことから、同市場が銀行に及ぼし得るリスクを評価するのに苦慮してきた。
ニューヨーク連銀は「プライベートクレジット市場の成長を踏まえ、この調査は資金調達のしやすさ、信用供与の実態、同市場における融資基準の変化、さらにはそれらが経済全体および金融政策に与える影響について理解を深める材料を提供する」と説明した。