<為替> ニューヨーク外為市場では、円がドルのほか、ユーロや英ポンドに対して上昇した。日米当局が7月31日に外国為替市場で円買いの協調介入を実施したと発表したことを受け、市場では追加介入の有無が引き続き焦点になっている。
片山さつき財務相は3日に発表した大臣談話で、7月31日に米財務省と協調して円買い介入を実施したと表明。米財務省との緊密なコミュニケーションを維持しているとし、さらなる協調介入を実施することも躊躇しないと強調した。ベセント米財務長官も交流サイトのXへの投稿で「今後の協調介入にも躊躇なく参加する」とした。
ニューヨーク市場の3日の取引で、円は対ドルで一時156.80円まで上昇し、約3カ月ぶりの高値を更新。終盤では0.18%高の157.05円となった。
円は対ユーロで0.45%高の180.78円。一時179.435円と、2025年11月中旬以来の高値を付けた。円がユーロやポンドに対しても上昇したことで、当局による追加介入観測が広がっている。
マネックスUSAのトレーディング担当ディレクター、フアン・ペレス氏は「米国が実際に日本と協調して為替市場介入を行う意図を持っていたことが7月31日までに明確になったが、現時点では、こうした対応が再び実施される可能性がどの程度あるのかということが最大の焦点になっている。介入には相応のコストが伴う」と述べた。
日銀は3日、4日の当座預金増減要因の予想で、財政等要因がマイナス11兆4200億円になると発表。民間短資会社3社の予想との乖離から、7月31日に4兆7200億円ー5兆7600億円規模の為替介入が実施された可能性がある。
NY外為市場:
<債券> 米金融・債券市場では、米国とイランの戦闘のエスカレーションが回避されるとの期待から原油価格が下落したことを受け、国債利回りが低下した。ただ、市場では中東での戦闘が長期化した場合に米連邦準備理事会(FRB)が利上げに踏み切る可能性が引き続き意識されている。
トランプ大統領は2日、イランとの協議を3日に実施すると表明。これに先立ち、イランの核開発停止とホルムズ海峡の再開放に向けた合意を早期に取り付けるため、新たな対イラン攻撃を見送る考えを示していた。ただ、イラン外務省のバガイ報道官は3日、米国とは協議しておらず、協議の予定もないと表明。数日中に外国代表団を受け入れる予定も、交渉団を派遣する予定もなく、米国が関与するいかなる交渉プロセスも進行していないと述べた。
これに続きトランプ氏は3日、イランとの協議は「現在進行中」と述べた上で、イランが戦闘終結に向けた合意に応じなければ大規模攻撃を開始する可能性があると改めて警告した。
PGIMフィクスト・インカムのチーフ投資ストラテジスト兼グローバル債券責任者、ロバート・ティップ氏は「今回も一時的な動きに過ぎない可能性がある」とし、戦闘の再開や長期的なにらみ合いに発展するリスクに警戒を示した上で、原油供給が制約される状況が長期化すれば原油価格に上昇圧力がかかり続け、金融市場全般の重しになる恐れがあると述べた。
中東情勢をにらんだこのところの原油高を受け、FRBはインフレを抑制するために利上げを迫られるとの見方が強まっている。FRBは7月28─29日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定。据え置きは5会合連続だったが、12人の委員のうち3人が0.25%ポイントの利上げを主張し、金利据え置きに反対票を投じた。ウォーシュFRB議長は、FRBが金利を据え置く中でも、米国債利回りの上昇によって金融環境はすでに引き締まっているとの認識を示しており、市場ではウォーシュ氏の発言の消化が続いている。
米金融・債券市場:
<株式> 米国株式市場は続伸。ダウ工業株30種は終値で最高値を更新し、8月の取引は好調なスタートを切った。米国とイランの緊張緩和の兆しから原油先物が下落し、米国債利回りが低下した。また、アマゾン・ドット・コム(AMZN.O)は上昇し、時価総額が初めて3兆ドルを突破した。
トランプ米大統領がイランとの協議を3日に実施すると明らかにしたことを受け、原油市場では米WTI先物が約5%下落した。
原油安を受けて米国債利回りも低下した。ただ、市場では中東での戦闘が長期化した場合に米連邦準備理事会(FRB)が利上げに踏み切る可能性が引き続き意識されている。
S&P総合500種の主要11業種では、メタ・プラットフォームズ(META.O)とアルファベット(GOOGL.O)の上昇を背景に通信サービス(.SPLRCL)が4.3%高と最も好調だった。一方、エネルギー(.SPNY)は1%超下落した。
B・ライリー・ウェルスのチーフマーケットストラテジスト、アート・ホーガン氏は「毎日、誰もが起きて原油価格と10年債利回りをチェックする。下がっていれば市場は問題ないが、上がっていれば全く良くない状況になる」と指摘。「通常、決算発表の時期はマクロの厄介な影響を忘れる機会となるが、今回はそうではない」と述べた。
米国株式市場:
<金先物> 中東の戦争やインフレ懸念が続く中、今週発表される米国の雇用統計を控えて、金相場は小幅に下落した。
スポット金は午後2時(米東部時間)時点で0.3%安の1オンス=4030.34ドル、米金先物8月渡しは0.4%安の4090.50ドルで清算された。
NY貴金属:
<米原油先物> 北海ブレント原油先物が7%下落し、約3週間ぶりの安値を付けた。トランプ米大統領が週末、イランの核開発停止とホルムズ海峡の再開放に向けた合意が速やかに成立することを条件に、新たな対イラン攻撃を見送る考えを示したことが材料視された。
清算値は、北海ブレント先物が6.35ドル(7.0%)安の1バレル=83.77ドル、米WTI先物が4.33ドル(5.1%)安の80.34ドルだった。
NYMEXエネルギー:
ドル/円 NY終値 157.16/157.19
始値 156.81
高値 157.22
安値 156.28
ユーロ/ドル NY終値 1.1507/1.1510
始値 1.1521
高値 1.1535
安値 1.1501
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 96*19.00 5.2263%
前営業日終値 95*28.50 5.2750%
10年債(指標銘柄) 17時05分 97*21.00 4.6755%
前営業日終値 97*04.00 4.7450%
5年債(指標銘柄) 17時05分 99*30.25 4.3872%
前営業日終値 99*20.00 4.4600%
2年債(指標銘柄) 17時05分 100*00.50 4.2415%
前営業日終値 99*29.50 4.2910%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 53178.41 +693.38 +1.32 (.DJI)
前営業日終値 52485.03
ナスダック総合 25913.90 +540.04 +2.13 (.IXIC)
前営業日終値 25373.85
S&P総合500種 7600.50 +110.78 +1.48 (.SPX)
前営業日終値 7489.72
COMEX金 12月限 4090.5 ‐16.5
前営業日終値 4107.0
COMEX銀 9月限 5785.6 +7.0
前営業日終値 5778.6
北海ブレント 10月限 83.77 ‐4.16
前営業日終値 87.93
米WTI先物 9月限 80.34 ‐4.33
前営業日終値 84.67
CRB商品指数 379.9530 ‐5.1495 (.TRCCRB)
前営業日終値 385.1025