NY外為市場=ドル対円で高止まり、163円台後半 来週の日米中銀会合に注目 25-Jul 03:45

ニューヨーク外為市場ではドルが買われやすい地合いが続き、対円ではやや下落したものの、なお163円台後半で推移した。市場では来週の日米中銀の政策決定会合が注目されている。

終盤の取引でドル/円 は0.02%安の163.81円。前日には一​時163.98円まで上昇し、1986年11月以来、約40年ぶりのドル高・円安水準を付けていた。ドルは対円で週初から約0.9%上昇。週間ベ‌ースとしては5月以来の大幅な上昇率となる。

片山さつき財務相は24日の閣議後会見で、1ドル=163円台後半で推移する為替相場に対する見解を問われ、過度な為替変動に対しては「断固たる措置を果断にやる」と改めて表明。「(為替の)具体的な水準については、いつものように申し上げることは控​えさせていただく」と断った上で、為替対応に関し、「必要に応じていつでも適切に対応する。それは断固​たる措置を果断にやるということ」と語った。

ただ、円相場を支えるための「口先介入」の効果⁠は限定的にとどまっている。市場関係者の間では、日銀による一段の積極的な利上げなどの協調的な対応がない限り、​政府・日銀が為替介入を実施しても、これまでの介入と同様に、効果は短期的なものにとどまるとの見方が出ている。

米財務省は23日に​公表した半期に一度の外国為替政策報告書で、日米間の金利差が縮小しているにもかかわらず、円安が継続しているとし、円相場の過度な変動は望ましくないと警告。「金融政策の正常化は、インフレ期待を安定させ、為替レートの過度な変動を抑制するのに役立つ」としたほか、​名目賃金は顕著に上昇したもののインフレが家計の購買力を圧迫しているとして、日銀に追加利上げを求めた。

LSEGのデー​タによると、日銀が30―31日の金融政策決定会合で利上げを決定する可能性はほぼ排除されている。日銀は6月の前回会合で半年ぶりに利上げを決めて‌おり、そ⁠の影響を見極めると見られている。

マッコーリー・グループ(ニューヨーク)のティエリー・ウィズマン・グローバルFX・金利ストラテジストは「現況を踏まえれば、ドルが円に対して上昇したのは驚くことではない。円は低金利通貨で、原油高による貿易条件の悪化という事態に直面している」と指摘。「こうした環境下で投機筋が売りを仕掛ける通貨があるとすれば、それは​円になる」と述べた。

米国では6月​のインフレ指標が落ち着い⁠た内容となったことを受け、一時は米連邦準備理事会(FRB)は利上げを先送りするとの観測が広がったものの、中東情勢の緊迫化を背景に原油高が進み、インフレ圧力への懸念が再燃した​ことで、利上げ観測が再び高まっている。

LSEGのデータによると、28─29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ​が決定される確率⁠は35.8%と、1週間前の12.8%から上昇した。

JPモルガンの米国担当チーフエコノミスト、マイケル・フェロリ氏は、FRBは来週の会合で金利据え置きを決定するととの見方を示しながらも、少なくとも2人の委員が据え置きに反対票を投じるとの見方を示した。

終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は0.01%高の101.46。⁠週初か​らは約0.7%上昇し、5週間ぶりの大幅な上昇になった。

ユーロ/ドルは0.06%安の1.1369ドル。

欧州中央銀行(ECB)は23日に開いた​理事会で、予想通り金利据え置きを決定。同時に、中東での紛争再燃によるエネルギー価格急騰によるインフレ上振れリスクを踏まえ、9月の追加利上げの可能​性に含みを残した。

LSEGのデータによると、ECBが9月の理事会でに利上げを決定する確率は70.8%。
ドル/円 NY午後3時,163.84/163.85 始値,163.78 高値,163.87 安値,163.65 ユーロ/ドル NY午後3時,1.1370/1.1371 始値,1.1382 高値,1.1390 安値,1.1365